環境に対するアメリカと日本の価値観の違い

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 先日、アメリカ出身の女性(Tさんとします)と環境について真剣に話し合う機会がありました。Tさんは、大学までアメリカで過ごし、社会人になってから日本に住んでいるということで、どちらの生活も長いです。もちろんバリバリのバイリンガル(それ以上かも)で、フルリモートで海外に本社のある会社でマーケティングの仕事をしながら沖縄に住んでいるという女性です。待ち合わせたのは沖縄の海沿いにあるカフェ。Tさんは、普段から海を愛し海の保全活動をしているので、環境意識が高いことは知っていましたが、バッグからマイタンブラーをさらっと出してドリンクを注文するあたり、普段の生活から自分の意思をもって行動されているんだなぁと背筋が伸びる思いでした。ビーガン料理を頼みマイタンブラーでドリンクを飲む彼女の隣で、私はプラスチックカップで豚肉料理をほおばっていたわけですが、お互いに環境に関してかなり興味はあるということで意気投合し、初対面にも関わらず熱い議論を交わしました。以下の議論はあくまでも私たちの個人的見解です、悪しからず。

 Tさんとの話の中で一番印象に残っているのが、彼女が日本に来てスーパーに行った時、「きもちわるさ」を覚えたという話です。日本のスーパーを見て、プラスチックの多さに「きもちわるさ」を覚えたそうです。一つ一つ個包装されている野菜やフルーツ達。確かに、海外で大きいかごにフルーツや野菜がそのまま売られているのに比べて、日本は過剰包装かもしれません。そして、日本人の環境に対する意識の低さも話題になりました。もちろんアメリカでも、環境に対する意識は人によってバラつきがあります。でも、日本はあまりにも意識が低いのではないか(というより、意識の高い人が少ない?)。あくまでも私たちの個人的な印象ですが。Tさんも、日本に比べると、アメリカの方が環境に配慮した商品や製品が多い気がする、とのこと。そして、個人個人が自分の環境に対する価値観や行動指針をはっきり持っており、それに基づいて行動しているように思う、と。

 なんでそんな差が出るのだろう?という話にもなりました。都会と田舎の違い、ではないと思います。アメリカだってニューヨークやロサンゼルスはバリバリの都会ですし。ただ、日本の都会に比べて、アメリカの都会の方が自然に近い気がする、という話にはなりました。アメリカの方が日本より自然が身近なのかも。あとは、教育の違い?教育に関しては結論が出ませんでしたが、影響はあるのかもしれません。日本でも、今の若い世代の方が小さいころから環境問題について小学校で学ぶので、大人より子供の方が、環境意識が高い、知識も豊富と聞きますし。他にも文化とか国民性とか政策とか、いろんなことが関係しているのでしょう。原因が1つではないとは思いますが、結論として、日本はアメリカ(や、ヨーロッパ)に比べて環境意識が低いと思います。そして、それらを大真面目に議論する場も少ない。そういえば私も、大学時代に大真面目に、「牛のゲップが地球温暖化を促進しているらしい、知ってた?」と友人に話して引かれたことがあります。「そんなこと考えてどうするの?」と言われたような。

 Tさんと約3時間も話した中で出た1つの結論は、「日本はもっと選択肢を増やすべきだ」ということです。私の大学時代の友人のように、環境に興味のない人もいます。それは、悪いことではないと思います。個人個人生きる上で何に重きを置くかなんて自由ですし。友人は友人で女性問題を熱く語っていましたし。そう、個人の問題意識はそれぞれでよいのです、そしてそれに良し悪しも優劣もありません。ただ、日本には、環境意識が高い人が選ぶ商品や、生活スタイルが、その選択肢があまりにも少ないと思うのです。メーカーも、全ての商品を環境に配慮したものに変える必要はないと思います。ただ、選びたい人が選べるように、商品ラインナップの中に「有機」「フェアトレード」「アグロフォレストリー」「ビーガン」「児童労働していない」等々、様々なオプションが当たり前のように揃っている世界って素敵じゃないでしょうか。そして私たちが消費者の立場になる時、自らの問題意識をしっかりと持ち、行動指針を決め、それに対してはきっちりお金を払う消費者になりたいと思いました。

梅雨まっただ中の沖縄、つかの間の晴れ空の下に広がる海は絶景でした!

SY

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