「オタク」からの学び

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 今年のGWも、諸事情で海外に行けませんでした。結果、自宅で過ごす時間が増えて、せっかくのお休みを無為に過ごすことに変な罪悪感があります。もっと仕事したいわけじゃないし、家族と過ごしたり、ギターを練習したりできていますが、普段より余裕ある分、要はひまなのです。そんな中、関西限定で平日夕方に再放送しているドラマが「電車男」。子供の頃から大好きな秋吉久美子さんがヒロインのお母さん役なので観ています。

 いわゆるオタクと呼ばれるナイーブな男性がお金持ちの美人に恋をして、ネット上の仲間たちから励まされながら勇気を出して告白する物語です。これまで縁がなかった世界観の詳細な描写は新鮮であり、好きな物事への偏愛を前提にヒロインに受入れてもらうための努力をするという主人公の生き様がとても新鮮で、そこにこそ自分に完全に欠けている資質を感じました。何かへの偏愛がある彼らには、ひまだと感じるひまがないでしょう。

 まずは「物欲」。フィギュア人形や限定グッズを購入して棚に飾ることに喜びを見出せる価値観は純粋に羨ましいです。次に「推し」という概念。私は中学生の頃から恋をした松田聖子さん以外、しゃべったこともない相手に入れ込んだことはないので、知人でもない人を応援する強い想いにも憧れます。最後に「ネット民」という不思議なネットワーク。家族や友人等目に見える人々以外との接触を極力避ける私には、全く存在しない人脈です。

 「物欲」がない私の想定マーケットは限定されるので、例えばNFTが生み出す価値は理解できません。「推し」の意味がわからない私には、主観的な価値観が商品やサービスの価値を高めるメカニズムを活用できません。更に、「ネット民」的な人脈は、実はイノベーションの宝庫。もしかしたらオタクという日本独特の文化にこそ、リアルな業務面でも発見やチャンスがあるかも。以上、ひまに任せて自省的な学びを得ているGW、なり。(T)

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