問題を正しく認識しないと始まらない。
『カモメになったペンギン』を読んで、先ず考えたことです。この本は、組織の変革を成功させるのに必要なリーダーシップと8段階のプロセスを、“ペンギン達が、迫る危機に対して、どの様にコロニーを変革したのか”という寓話仕立てで書かれています。
あくまで、組織の変革を成功させるのに必要なリーダーシップと8段階のプロセスを、分かりやすいように物語へ落とし込んでいるので、「現実だと、そこから難しい、、、」みたいなことも、割とあっさり決まって進んでいきますが、現実では、迫る危機への対応策を一つ偶然発見し、その対応策で解決できるなんてことは稀でしょう。
例えば、自転車に久しぶりに乗ろうとしたら、タイヤの空気が抜けていたなんてことあると思いますが、その対応策は、チューブバルブの緩み、虫ゴムの劣化、タイヤチューブの劣化等の問題によって異なります。本当の問題は虫ゴムの劣化なのに、タイヤチューブを交換しても、空気は抜けやすいままになってしまいます。自転車の空気の抜けですら、問題を正しく認識しないと効果的な対応策を選べません。
社会や組織の問題は、自転車の空気の抜けよりずっと複雑に様々な要因が絡まっているでしょうが、結局先ずは、問題を正しく認識するところからだと考えます。折角、対応策を講じたのに、空気が抜け続けるなんてことにならないためにも。
(“組織の変革を成功させるのに必要なリーダーシップと8段階のプロセス”について興味があったら、本を探してみて下さい。大変読みやすく面白い本でしたよ。)
S.O.