お盆の里帰り中に、熊本県球磨郡錦町にある「山の中の海軍の町 にしき ひみつ基地ミュージアム」に伺いました。
施設の周りは田畑しかなく、車での訪問時はとても不安でしたが、
ナビ通りの住所にひみつ基地ミュージアムはありました。まさに”ひみつ”基地ですね。
当施設は、太平洋戦争開戦後の兵站(へいたん)基地であった人吉海軍航空基地にまつわる展示物が展示された歴史資料館です。
展示物には九三式中間練習機「赤とんぼ」実物大模型があり、迫力満点です。
名称 錦町立人吉海軍航空基地資料館
愛称 山の中の海軍の町 にしき ひみつ基地ミュージアム
住所 熊本県球磨郡錦町木上西2-107
TEL 0966-28-8080
URL https://132base.jp/
また、展示室とは別に「地下魚雷調整場」、「地下兵舎壕、地下作戦室・無線室」など戦時中に実際に使用された地下施設があります。
これらの地下施設は、専任ガイドによる見学ツアーがあります。
見学ツアーは有償とはなりますが、施設見学と専任ガイドによる解説付きのためとても勉強になります。
なお、多目的ホールには、8/31まで平和祈念交流展 「シベリア抑留ものがたり ある漫画家のラーゲリでの体験」が展示されていました。
私はシベリア抑留について存じておらず、大変勉強になりました。
シベリア抑留とは、太平洋戦争が終結したにも関わらず、シベリアを始めとする旧ソ連やモンゴルへ連れて行かれ、
乏しい食料と劣悪な生活環境の中で過酷な強制労働に従事させられた「戦後強制抑留者」のことです。
本交流展では、シベリア抑留の一人である斎藤邦雄さん(1920-2013年)が、
帰国後に自身の抑留体験をマンガにした作品と抑留者たちの命を支えたモノ資料が展示されていました。
また、斎藤さんのマンガをもとにしたアニメ作品が上映されていました。
厳しい寒さの中の過酷な強制労働や、ろくに食事が与えられず飢餓に苦しんだ様子、
多くの方が過酷な環境で生き長らえることができずシベリアの極寒に埋められた話など、どれも心が痛くなる悲痛な話でした。
戦争の話は、時代とともに風化しがちですが私たちがきちんと理解し、後世に伝える必要があるものだとも認識しました。
戦争の話は、どうしても私たちにとって暗い話になりがちです。
ですが、これかも平和な世の中にしていくためにも、暗い部分にもきちんと目を向けて知る必要があります。
本施設を訪問し、平和は当たり前ではないなぁと改めて実感しました。
今を生きるものとして、平和な日本に感謝しながらも、今後も平和であり続けられるように意識して行動しようと思いました。
(YG)