金メダルよりも心に残っている演技

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 北京オリンピック真っ只中ですね。夏のオリンピックも好きですが、冬のオリンピックもスキージャンプ、スノーボード、フィギュア、とダイナミックな演目が多くてついつい見入ってしまいます。人間離れした技の数々に、ハラハラしっぱなしです。中でも特に見入ってしまうのが、フィギュアスケート。特に綺麗な衣装に身を包み、ヒラヒラと氷上を優雅に舞う女子フィギュアは、結局いつも最初から最後まで見てしまいます。昔は確か歌詞入りの音楽は禁止だったと思うのですが、近年は歌詞入りの親しみのある映画音楽やポップミュージックで舞う選手も多く、観ていてとても楽しいです。

 昨日も女子フリーの演技をライブ中継で観戦していました。結果は金・銀メダル共にロシア人選手、銅メダルは日本の坂本選手でした。さて、メダルが確定し喜ぶ選手たちを見ていてふと頭をよぎったのが、「あれ、前回オリンピックの女子フィギュア金メダリストは誰だったっけ?」でした。女子フィギュアは毎回時差があってもライブでテレビ観戦し、メダリストは全員頭に入っていたはずなのに、もう4年前の金メダリストが思い出せないのです。日本の女子フィギュア選手と言えば浅田真央選手が思い浮かびますが、浅田選手のバンクーバー、ソチ五輪の結果さえ記憶があやふやな始末。当時は熱を入れて観るけど、意外と数年経つと忘れるもんなんだな~としみじみしました。

 一方で、私の心に強烈に残っている演技があります。それは、先程名前を挙げた、浅田真央選手のソチオリンピックでのフリー演技。最終成績は覚えていないのに、着ていた衣装、音楽、ざっくりしたプログラム構成まで覚えています。バンクーバーオリンピックで金メダル最有力候補と言われながら銀メダルになり、その悔しさを晴らしたかったソチ五輪でしたが、ショートプログラムでまさかの16位。そんな浅田選手のフリーのプログラムは、女子には超難関と言われたトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを含めた、数種類の3回転ジャンプを飛びまくるという内容でした。

 ショートプログラムでの不調もあるし、ただでさえ完璧にこなすのが難しいと言われているプログラム。これは難しいだろうな…と思いながら観戦していた私(おそらく実況していたアナウンサーも同じ感じだった)の予想をはるかに裏切り、なんと浅田選手は全てのジャンプを華麗に決め、完璧に滑り切ったのです。滑り終わった後、天井仰ぎながら堪え切れない涙を流す浅田選手の姿に、私も真夜中一人で号泣したのを覚えています。そう考えると、結局心に残っているのはメダルの色じゃなくて、演技、しかもストーリーのある演技なんだなとふと思いました。

 今回の女子フィギュアは、ロシア人選手のドーピング疑惑があり、かなり波乱に満ちた展開でした。純粋にスケートが好きな選手たちがのびのびと公平に競い合える大会になることを心から願うばかりです。そして今週日曜日には、上位選手によるスケートショー「エキシビション」があります!各選手が点を気にせず個性的に舞ってくれるとっても楽しい時間なので、お時間ある方は是非。

SY

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