未来志向

今年、新型コロナウイルスと並んで大流行したものと言えば『鬼滅の刃(きめつのやいば)』で異論はないでしょう。意外にも『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載開始したのが2016年2月15日、テレビアニメが放映開始したのは2019年4月です。奇しくも、コロナ渦での自粛期間で自宅で過ごす人が増え、『鬼滅の刃』のアニメが見られる機会が増え、その結果、爆発的な人気となりました。いや、今や単なる人気に留まらず社会現象と言っても過言ではないでしょう。我が家の隣家でもたびたび炭治郎と禰豆子が現れ、鬼をやっつけている姿を目にします。

本日が鬼滅の刃最終23巻の発売日です。ニュース番組でも、スーツ姿の会社員らが開店前に書店に列をなしているという様子を伝えていました。先日は、オリコン週間コミックランキングで鬼滅の刃の既刊全22巻が「史上初の1位~22位独占」を達成する快挙を成し遂げています。その勢いは留まることを知りません。長年日本の漫画業界を牽引している週刊少年ジャンプにおいても近年稀にみるメガヒットとなりました。

そんな鬼滅の刃は本年5月18日発売の週刊少年ジャンプ24号で最終回を迎えました。これだけ週刊少年ジャンプや集英社に貢献したのですから、最終話が掲載された号はさぞ鬼滅の刃一色かだったのかと言えば、違います。表紙すら飾っていません。これは鬼滅の刃が意地悪をされたというわけではありません。実は週刊少年ジャンプではこれまでにも大人気作品の最終回であってもその号の表紙を飾ることは極めてまれなのです。例えば、『NARUTO』や『るろうに剣心』もその最終回は表紙を飾っていません(例外として『こちら葛飾区亀有公園前派出所』や『スラムダンク』などは表紙を飾りました)。その理由は諸説ありますが、「週刊少年ジャンプは常に未来志向であり、これからの漫画を大切にしているから」というのが定説です。過去の大ヒットにしがみつかず、常に新しく面白い漫画を作り出していく、という週刊少年ジャンプの一貫した姿勢がトップランナーたる所以なのかもしれません。

当ネットワークも設立以来、廃棄物処理・リサイクル分野におけるコンサルティングでは、トップランナーとは口が裂けても言えませんが、一家言ある会社としてやってきました。その間、色々なお仕事に携わらせていただき、中には自画自賛できるようなとても良い形で終えられたお仕事もあります。こんな小さな会社ですから、過去の栄光を拠り所に虚勢を張りたくなることもあります。しかし、そんなことをやりだした途端、皆様からは見放されてしまうことでしょう。「資源循環ネットワークは次はどんな面白い仕事をしてくれるの?」、皆様からそう期待して頂けるよう、これから頂けるお仕事を大切に、未来に向かって邁進していきます(KS)

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