採点競技とデザイン思考

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いよいよ平昌オリンピックが開幕します。注目は何といってもフィギアスケート、特に今年は羽生選手と宇野選手が出る男子に注目です。

フィギアスケートは採点競技ですが、採点の基準はご存知ですか?無論、私も知らなかったので調べてみたところ、これが細かくてとても暗記できるような代物ではございません。ただ、一つだけわかったのが「得点=技術点+演技構成点-減点」という超オーソドックスな算式です。技術点とは、「ジャンプ」「スピン」「ステップ」の3要素について文字通り技術的な評価をするもので、スローモーション再生等の力も借りれば演者の評価はほぼデジタルに決定されるとのこと。一方の演技構成点とは、「スケーティング技術」「要素のつなぎ」「動作/身のこなし」「振り付け/構成」「音楽の解釈」で評価されるもので、主観の入る余地もあることから採点に疑義が生じがちなのはこちらの方だそうです。(昔は、「芸術点」と呼ばれてました。)そして減点は文字通り失敗や反則に応じて決められます。

採点競技の場合、時に審査員の主観に左右されることもありますが、個人的にはそこも含めてとても興味深く感じます。なぜなら実社会、特に我々が禄を食むコンサルティング業界も、技術だけで勝負がつくほど単純ではないからです。アスリートと違って生身で勝負する必要がない我々の場合、テクノロジー発展の恩恵で技術点には大きな差がつかなくなりました。個人の能力が問われるのはむしろ演技構成点の側であり、クライアントに刺さる付加価値はそこにしか見出せません。だからこそ、「機能だけでなくデザイン」「議論よりは物語」「個別より全体の調和」「まじめだけでなく遊び心」「モノよりも意義」、といったデザイン思考を世界中のコンサルが必死で身に着けるべく努力しているのです。クライアントの主観にも訴えられるようになってはじめて、一人前のプロフェッショナルと呼ばれるのかもしれません。

当社を振り返ると、生真面目にマニュアル本とかも読みながら技術は磨いていますが、まだまだデザイン思考を身につけられない若手のG君。「鍛錬の一環だ」と無理やり命じて撮影した写真が↓です。平昌の次は東京へ、頑張れ、ニッポン!頑張れ、元気!(T)

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