AIにできないことを

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昨年の春、”AIの発達と『肩の上の秘書』”と題した記事をこのブログに書きました。
https://trace-recycle.or.jp/2022/04/12/ai%E3%81%AE%E7%99%BA%E9%81%94%E3%81%A8%E3%80%8E%E8%82%A9%E3%81%AE%E4%B8%8A%E3%81%AE%E7%A7%98%E6%9B%B8%E3%80%8F/

ヒトの会話を仲介するロボットインコが存在するSFの世界に、
AIの技術が追い付いてきたことに思いを馳せた記事でした。

それから早1年…
Chat-GPT、GPT-4の公開により、
想像以上に速い展開で、世界にAI活用の波が広がっています。
メールの自動返信や自動翻訳どころではない可能性を有するこの技術は、
数か月のうちに様々な応用法を提示し続けています。

「AIにできないこと」は明らかに少なくなっていますが、
AIにすべて任せられるわけではなく、目的を与え、調査させる役割はヒトにあります。
その意味でAIはまだ、優れた「ツール」であり、
ヒトにはそれを使いこなすだけの能力が求められるようになるでしょう。

そして、AIにできないことはまだあります。
それは「実際に手を動かしてアレコレ試してみる」ことです。

私の家庭菜園にしても、AIを活用して手順を最適化することはできるでしょう。
しかし、実際に土をイジリ、種をまき、水をやって、収穫物を食するのはヒトです。
なんとなく初めての植物を植えてみたり、未熟な果実をかじってみたり。
その脈絡のなさ、奔放さはAIにはありません。

AIがリアルに干渉する手段もますます増えていくと思われますが、
考え、動き、また考える、その機能をすべて保有しているとは、
ヒトはなんと自由で驚異的な存在なのでしょうか。

このように、面白がる、という能力もAIにはありません。(多分)
これから世界は自分の予想もしない、理解できない方向へ進んでいくのだろう、と思われます。
しかし、そこで機能停止してエラーを吐くのでなく、
面白いと思える、そんなヒトとしての強みを持ったヒトになりたい、と私は思っています。

(E.I.)

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