夏(八月初旬)の大イベントである東北三大祭り(青森ねぶた、仙台七夕、秋田竿灯)がすべて今年は新型コロナウイルス対応のため中止となった。
このイベントは、短い東北の夏には欠かせない祭りであり、この祭りを行うことにより、厳しい冬を乗り越えることができてきたと言っても過言ではありません。大げさなと言われるかも知れませんが、実際生活を過ごした人でないとわからない感覚かもしれません。
特に、私の生まれ故郷の津軽は、四月下旬~五月初旬の「弘前さくらまつり」と八月初旬の「弘前ねぶた祭」が中止となったことは、大変残念に思います。
弘前さくらまつりは、1918年。100年を超える歴史の中で中止は44~46年の戦中、戦後以来となり、弘前ねぷたまつりの中止は、合同運行の記録が残る1914年以降、全日程が中止になるのは戦争の影響を受けた1937~45年以来となるとのことです。小さいころは、この2大イベントは自分にとっては、待ちに待った祭りでした。
さくらまつりは、長い冬の後、春になり一気に花が咲くころさくらまつりに行くと、それまで白黒の世界からカラーの世界に切り替わるとても気分が高揚した気分になります。子供の頃の楽しみは、桜を鑑賞ではなく、もちろん出店での食べ物、それと、このまつりのときにくるミニサーカス団やお化け屋敷です。怖いのですが、やせ我慢しながら見た記憶があります。
ねぶた祭りは、人形のかたちをした青森ねぶたではなく、津軽のねぶたは、扇型のねぶたです。子供のころは、町内ごとにねぶたをみんなで作り、街中を運行し見ている観客からお駄賃をもらい、運行終わった後に皆でアイスやお菓子を食べる、そんな楽しみがあった祭りです。もちろん、ねぶたの品評があり、賞を取ることも目的ではありましたが、この祭りが、今年は、新型コロナウイルス対応のために、中止となりました。非常に残念であるとともに、何でもかんでも奪われていくように感じて、悔しく思います。
しかし、新型コロナウイルスに打ち勝つには、我々が現在できることは、マスク、うがい、手洗い、3蜜行動の地道なことを日々繰り返すことです。とても歯がゆいですが、新型コロナウイルスに打ち勝ち、来年は祭り再開できるように願いみんなで頑張りましょう。
P.S.
青森ねぶたと弘前ねぷたは、形が違うほか、掛け声が違います。弘前ねぷたは、「ややど-」と言い、青森ねぶたは「らっせいらっせいらっせいなー」と言います。また、弘前ねぷたは基本踊りませんが、青森ねぶたは、踊ります。これは、津軽を出発し途中に悪者を退治し青森に着いたということで、弘前はこれから気勢を上げて出発し、青森では勝利のお祝いを表現しています。それと弘前はねぷたと言い、青森はねぶたと言います。「ぷ」と「ぶ」の違いは諸説ありますが、明確ではありませんが、小さいとき私は、どちらもねぷたと言っていました。
SS