本日は1月17日、阪神淡路大震災から丁度4半世紀が経ちました。私が住んでいる神戸市では、各所で早朝から追悼の祈りが捧げられ、全国のメディアは破壊と火災の記事や番組で溢れることでしょう。当時、着の身着のまま小学校の教室に暮らした家内や、現役の消防士であった義父からは生々しい体験談を沢山聞いています。何せ私の居住地は、炎と煙に包まれた悲惨な映像で有名な長田地区のすぐ側なのです。
震災の記憶と教訓をつなげることは極めて重要であり、それは東日本大震災や先般の豪雨災害等も同様です。ただし、地震のみならず気候変動の影響もあり、これからも国難レベルの災害がバンバン起こるであろうこの国で、3月11日や9月1日といった具合で振り返る日ばかりが蓄積すれば、いずれはカレンダーがそれだけで一杯になるかもしれません。誰だって前を向かなきゃ健やかには暮らせないのに、です。
そんな想いもあってか、神戸市では震災20年を契機にスタートしたイケてるキャンペーンが現在進行中です。「BE KOBE」というキャッチフレーズには、新しいことに挑もうとする人や気持ちを愛する神戸を誇りにとのシビックプライドが込められています。特筆すべきはそのロゴや活動テーマのカッコ良さにあり、街中に張られたポスターやイベントからも被災地のウェットなイメージは微塵もありません。
私が神戸に来てから今年の6月で満5年、生まれ育った東京以外では最も長く居住する街になります。今となっては、米国留学中に震災が発生して、急遽調査用の奨学金をもらって帰国・現地調査を行ない、被災後の神戸港をテーマにした修論を書いたことも何かのご縁だったと感じています。この街に住んでるうちに、「BE KOBE」の前向きなメッセージに応える仕事をしたいなぁ。なら、もっと頑張らなきゃ。(T)