発明

今年最後の、また私が年末で退職するため私個人として最後のブログ更新になります。今年も多くのみなさまのお世話になりました。ありがとうございました。みなさま、よい新年をお迎えください。

最近、アマゾンの「見てがっちり!ミリオネア養成塾」という動画を見ています。タイトルが若干仰々しいですが、内容は、(アメリカの)個人が製品を発明、商用化したサクセスストーリーを紹介するものです。未解決の問題に気が付いて、解決策のアイデアをひらめき、それを苦労して具体化、世の中に紹介して、きっかけをつかんで普及していくプロセスがいくつも紹介されています。紹介されている製品はモノづくり系が中心で、例えば「伸び縮みするホース」「スキンヘッド用のカミソリ」などなどです。ホームセンターで売っている既製品の組み合わせでプロトタイプを作れるような製品ですが、的確に問題を解決することで世の中に爆発的に受け入れられていく様子が面白いです。

一例をあげると、スポーツの審判向けのコルクなしホイッスル(笛)の発明がありました。動画曰く、ホイッスルの中にコルク(ボール)が入っているタイプの笛は、うまく吹ける時と吹けない時があり、それが競技の時にトラブルの原因になっていたそうです。もともと審判としてトラブルに巻き込まれた発明者が、他の方法を考えられないかと試行錯誤してコルクのないホイッスルを発明します。なかなか販路を見つけられなかったり、製造上の問題で製品を作れなかったりと苦労したのちにコルクなしホイッスルが普及していきます。

とりあえず作ってみるかーとほんとうに作ってしまう人たちがたくさん登場するのがアメリカぽくてなかなか面白いですが、他に紹介されていた例も含め、共通するポイントは、ニッチで見過ごされているけれどとても困っている人がいて、その問題を解決する製品を提供できたことではないかと思います。「スキンヘッドの人は普通のカミソリだと頭の毛を剃りにくい」とか、当事者でなければなかなか気が付かないのではないかと。また、へんに高度で高価な技術を使うより、枯れた技術や方式を使って適切な価格で問題を解決できるほうが商品化しやすいのかもしれません。

世の中でイノベーションが注目され、資源循環の世界でも高度な技術への期待が高まっていますが、現場に導入するうえで技術の成熟度やコストが課題となっている場合も多いように思います。たまには違う見方で、枯れた技術で問題を安価に解決できないか、と頭をひねってみるのもおもしろいのではないかと思いました。(Y)

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