最近病院で、そこで使われているヘルスケア関係のテクノロジーについて考える機会がありました。
使われているテクノロジーには、患者に直接著しい恩恵を与えるものがあります。例えば低侵襲性の検査や治療です。手術をする場合、ロボットや腹腔鏡などを使うことで体への負担を減らすことができます。これは術後の早期回復にも重要ですし、体力がなく手術できなかった患者さんに道を開く側面もあるのではないかと思います。
また、ベッドに設置された離床センサーは、少し認知症がはいった患者さんの転倒事故を予防するうえで重要です。特に夜間、看護師さんは少ない人数でたくさんの患者さんを見守らなければいけませんので、患者さんの想定外の行動についてアラートがとんでくるのは、効果的だと思います。
一方で、介護向けに変形して車いすになるベッドや排せつ物を自動吸引する寝たきりのお年寄り向けトイレなどの新しいソリューションが開発されていますが、ちょっと現場の実態に合っていないんじゃないかなーと思う面がありました。
現場のニーズにきちんと対応できている製品と、テクノロジー先行で現場のニーズとの乖離が見られるソリューションの両方があるなあと実感しました。環境イノベーションラボとしては、資源循環を中心とした環境分野でまさにここのギャップを埋めていきたいんだなと感じました。(Y)