こんにちは。
ご存じの方もおられると思いますが、まもなく日本最大規模の複合バイオマス施設が稼働します。
その施設は来月10月から稼働する豊橋市のバイオマス利活用センターです。
同施設では、家庭系ごみの30~40%を占める厨芥類を下水道汚泥、し尿・浄化槽汚泥とともにメタン発酵し、燃料化とガス発電を行います。
(参考資料)豊橋市HPより抜粋 http://www.city.toyohashi.lg.jp/30705.htm
一般廃棄物(特に家庭系ごみ)の減量に向けた取組は、私が廃棄物・リサイクル業界に飛び込んだ20年ほど前から本格的に実施され、容器包装リサイクル法の施行によるびん、缶、ペットボトル、プラスチック製容器包装などの分別収集の実施、集団資源回収の促進など、リサイクルを中心とした施策が実施され、その後、多くの自治体で粗大ごみの電話申込み制、有料指定袋制による家庭系ごみの有料化が導入されてきました。
しかし、厨芥類に対する施策は、無駄な食品を買わない、食べ残しをしない、水切りの徹底、生ごみ処理機(コンポスト容器)の購入補助など、発生(排出)抑制が中心となっており、自治体が直接資源化を行っている事例はわずかでした。
さらに、豊橋市のような人口規模(約38万人)で生ごみを分別収集している自治体は聞いたことがありません。この点だけでも注目に値します。
一方、同事業はPFI事業として実施されており、SPC(特別目的会社)である「豊橋バイオウィル」(代表企業はJFEエンジニアリング)が建設し、稼働後、20年間にわたって維持管理、運営することになっています。
参考資料:https://www.mlit.go.jp/common/001181196.pdf
このように、豊橋市のチャレンジは今後の一般廃棄物処理のあり方を大きく変える可能性がある取組です。定期的にチェックしていきたいと思います。
(M)